さまざまなモードでプレーはしているんだけど、なぜか撃ち合いに勝てない。なかなか正面からの撃ち合いに勝てないといった新たな壁にぶち当たった初心者も多いはず。そこで、連載5回目となる今回は、『VALORANT』の撃ち合いに勝てない理由を解説しつつ、その改善方法を紹介していこう。
初心者が撃ち合いに勝てない3つの理由
『VALORANT』をはじめたばかりなプレーヤーが撃ち合いに勝てない理由として、3つの理由が挙げられる。
・ストッピングできていない
・リコイルコントロールできていない
・ヘッドラインにあっていない
これらを意識するだけで、撃ち合いは格段にレベルアップし、ワンランク上の戦い方ができるようになる。聞き慣れない言葉もあると思うので、ここではひとつひとつ解説していこう。
ストッピングとは
『VALORANT』における射撃は、立ち止まらないと真っすぐ弾が飛ばないという性質がある。走ったり歩いたりしながら射撃をすると、弾がばらけるのは、この性質が原因なのだ。
ストッピングとは、照準通りに射撃をするためのテクニックで、射撃前に移動をやめることを示している。
ストッピングをしているけど、弾が真っすぐ飛ばないという人は、まだ射撃のタイミングが早い。最初はしっかり静止したのを確認してから射撃を行い、少しずつ射撃のタイミングを早めてストッピングが成功しているタイミングを体にしみこませるといいだろう。
リコイルコントロールとは
『VALORANT』の射撃の特徴としてリコイル(反動)というものがある。射撃(左クリック)を入力し続けて連射した場合、照準通りに弾が飛ぶのは最初の1〜2発目程度。射撃をし続けると、射撃の反動で弾動が大きくブレていく。これをリコイルという。
このリコイルを手動で修正することをリコイルコントロールという。やり方は簡単で、リコイルに合わせてマウスを下に移動させるだけ。
とっさの撃ち合いの時に「わああああっ!」っと左クリックを入力し続けてしまう人は、このリコイルコントロールを意識していくといいだろう。
ヘッドラインとは
ヘッドラインとはその名の通り頭部を示すライン。このヘッドラインに照準を合わすことができないのが初心者あるあるなのだ。
『VALORANT』では頭部へのダメージが一番高く、初段で頭部を狙うことができれば、撃ち合いに勝てる確率は大幅にアップする。常に移動先に敵がいることを仮定して、ヘッドラインを意識しておくことが大切だ。
『VALORANT』はエージェントによって身長差はないため、正しいヘッドラインを意識しながら移動するだけで、撃ち合いのしやすさは大きく変わっていく。自分の照準が普段どう動いているのか、一度録画をして確認してみるのもひとつの手だ。
射撃の上達は練習あるのみ! おすすめの練習方法を紹介
今回紹介した3つのテクニックはすぐに身に付けられるものではない。まずは意識することからはじめて、実践導入できるように練習を積み重ねていくことも大切だ。
ここでは、ストッピング、リコイルコントロール、ヘッドラインに焦点を置いた練習方法を紹介していこう。
ストッピングは射撃場のボット撃ちで練習
射撃場のボットを使うと、より実践的なストッピングが練習できる。射撃訓練でボットを出現させたら、左右に移動しながら対象をに狙いを定め、ストッピングをしながら射撃をしてみよう。
ちなみに。射撃場では[Bキー]でいつでも武器を使い分けることができる。ストッピングの練習では単発撃ちでクセのないゴーストを選ぶといいだろう。
また、[ESCキー]で表示される設定メニューから射撃エラーを可視化することができる。設定→グラフィック→データと選択しShooting Errorのグラフを表示させよう。
このグラフは弾が真っすぐ飛んでいない場合のエラーが確認できるグラフ。黄色い線がリコイルによるエラー、青い線が移動によるエラーを示している。詳しい見方は割愛するが、射撃時に青い線が表示される場合は、ストッピングができていない。
ストッピングの練習は非常に地味だが、脱初心者のためには必要不可欠なテクニック。手になじませて無意識でもストッピングができるようになれば完璧だ。
デバイスでストッピングを強化 キーを離しているのに移動がすぐに止まらない気がする……。そういう人にはラピッドトリガーという機能が搭載されているキーボードを導入してみよう。ラピッドトリガーは、特にFPSタイトルで重要視されている機能で、キーを押し込んだり離したりした際、どのタイミングで入力を受け付けるのか、入力を受け付けないのかを細かく設定できる機能を示している。 例えばキーを押し込んだ状態からキーを離した際、キーを離した瞬間に入力がオフになればその分素早くストッピングができるという仕組みだ。 最近では多くのメーカーがラピッドトリガー搭載をうたったゲーミングキーボードを発売している。もし現在使っているキーボードがラピッドトリガーに対応していないのであれば、こういったデバイスを導入してみるのも手だ。 ▲こちらは東プレ社が発売しているゲーミングキーボード「REALFORCE GX1 Keyboard」の設定画面。ラピッドトリガー同様の機能にあたる「Dynamic mode」が搭載されている 「キー離してるのにストッピングできないなぁ」とお悩みの方はデバイスを見直すことも視野に入れよう。 |
リコイルコントロールは壁に向かって練習
リコイルコントロールは弾動さえ確認できれば練習になるので、どこで練習しても構わない。弾数を気にせず試し打ちができる射撃場やカスタムゲームがおすすめ。
まずは適当な壁に向かってリコイルを確認し、壁に向かってリコイルコントロールを実践してみよう。
実践においてすべての弾を一度で使い切るような撃ち合いはめったに発生しない。全弾リコイルコントロールするのではなく、5〜6発程度を目安に弾動を中心に集める練習をしてみよう。
ちなみに、しゃがみ撃ちだと反動が小さくなり、リコイルコントロールしやすくなる。多くのプレーヤーが撃ち合いでしゃがんでいるのはリコイルコントロールがしやすいからという理由もある。
一方で、しゃがんだ瞬間にヘッドラインがずれ、うまく頭部が狙えなくなったり、相手が胴体を狙っているのにしゃがんだことでヘッドショットを食らってしまったりといったデメリットもある。逆に相手が頭部を狙っている場合は、しゃがむことで相手のヘッドラインをずらすことができるので、この辺は駆け引きとして使い分けることもある。
しかし初心者のうちからしゃがみ撃ちを多発していると、しゃがみ癖がついてしまい、無意識に撃ち合いと同時にしゃがんでしまうので、ある意味やっかい。
しゃがみ撃ちをする際は、2〜3発撃っても倒しきれず、それでもリコイルコントロールを駆使して撃ち合わなければいけないタイミングで行うようにすると狙いが定めやすくなるだろう。
ワンランク上の撃ち合いに挑戦 リコイルコントロールができたとしても、棒立ちのまま撃ち合いをしていると、相手にとっても照準が合わせやすく実質不利な撃ち合いになってしまうことも少なくない。少しでも、相手にとって撃ち合いづらい状況に持ち込むには、左右にストッピングしながらバースト撃ちをするのがおすすめ。 バースト撃ちとは、数発ずつに射撃を繰り返す撃ち方を示し、2発ずつ撃つことを2点バースト、3発ずつ撃つことを3点バーストという。 ▲こんな感じで左右に移動しながらバババッ、バババッと繰り返し撃つ。敵視点だと非常に照準が合わせづらく、狙いを定めにくい マウスで照準を微調整する必要もあるので難易度は高めだが、ストッピングやリコイルコントロールになれてきたら挑戦してみよう。 |
ヘッドラインはカスタムゲームで学べ!
ヘッドラインを意識するならば、実践で使われているマップを使用するのがおすすめ。カスタムゲームでチートをオンにすればいくらでもマップを探索することができるぞ。
ヘッドラインを合わせるにはオブジェクトを参照するのが最適。木箱や壁のラインなどはヘッドラインと同じ高さになっている。こうした目印を意識するだけで、ヘッドラインを合わせやすくなるだろう。
また、照準を合わす場所にも気を配りたい。例えば、通路を歩く場合、通路のど真ん中に照準を合わせるのではなく、敵が出てくる場所を予測して壁付近に照準を合わせる意識をつけよう。この時、自分の反応速度を考慮するのもポイント。
まとめ
今回は初心者が撃ち合いに勝てない理由を3つ紹介してきた。ストッピングやリコイルコントロール、ヘッドラインを合わせるといった意識ができるようになったら、「デスマッチ」で実践練習をしてみよう。
ひとえに撃ち合いといってもさまざまなテクニックがあるが、『VALORANT』をはじめたばかりの初心者は、まずこの3つの基本テクニックの習得を目指そう。特にストッピングはほかのFPS/TPSタイトルを経験しているプレーヤーでも慣れないテクニックなので、しっかり意識して撃ち合いに自信をつけよう。
最初から読む
ゲーム好きが高じて、大学を中退したのちゲーム攻略本の出版社に就職。その後、フリーランスのライターとして活動を続け、現在はさまざまなウェブメディアでライター、ディレクター、カメラマン、デザイナーとして活躍。生涯書いた攻略本は200冊以上、インタビュー数はのべ100人以上。最近はゴルフにはまっている。