2024年9月29日、ドイツ・ベルリンにて開催されている『League of Legends』(以下、LoL)の世界大会「2024 League of Legends World Championship」(以下、Worlds 2024)にて、日本からアジア太平洋地域PCS地域代表チームとして出場している「Fukuoka SoftBank HAWKS gaming」(以下、SHG)の試合が行われました。
「SHG」はプレイインステージのロワーブラケットで、北アメリカ地域LCS代表チーム「100 Thieves」(以下、100T)と対戦し、0-2で敗北。これにより、「SHG」は本大会での挑戦を終えることになりました。記事では、試合直後に行った「SHG」Marble選手への単独インタビューの内容をお届けします。
「100T」との試合を終えたMarble選手にインタビュー
――まず最初に、本日の試合の感想を教えてください。
Marble:初戦も今日も、1ゲーム目にいい流れで試合ができて勝てそうなところまで持っていけたあとに、1回のミスでじわじわと有利をつくられてしまいました。そのうえ、今日も2ゲーム目で結構簡単に負けてしまうというのがあったので、悔しいですね。
――初戦の「GAM Esports」(以下、GAM)との試合では、焦ってしまい思うようなプレイができなかったというお話がありました。今日の試合ではそういった面はいかがでしたか?
Marble:「GAM」戦では気負ってしまって、プレッシャーや緊張もありましたが、今日の「100T」戦に関しては、そういうものを取っ払って「楽しもうぜ」というマインドでやっていたので、リラックスしてできていたと思います。
――「100T」に対してどのような印象を持っていたか、チームでどう戦っていこうと話されていたかについて教えてください。
Marble:僕的には、ミッドとジャングルの連携がすごく強いチームだなと思っていました。ただ、特にチームでの対策といったものはあまりないですね。
――相手に対してというよりも、いかに自分たちの戦いをしていくかが大きかったと。
Marble:そうですね。結局『LoL』というゲームは、自分たちの役割を果たしていけば勝てるゲームだと僕は思っていますし、そういう共通認識のもとでのことです。
――初戦も含め、序盤の順調なスタートに対して、中盤以降に「SHG」らしいプレイがなかなか見られない傾向にありました。これについては、どういった難しさがありましたか?
Marble:序盤は一定の定石があるので、ある程度その形に沿ったプレイができていると思いますが、中盤以降はチームの色が出てくるところで、いろいろな駆け引きがあります。そういう中盤のマクロは、スクリムでもあまり上手くいっていなかった部分ではあったので、それが試合にも表れたのかなと思います。
――試合においては技術、メンタル、経験値など、さまざまな要素があると思いますが、「Worlds」の舞台で戦って、特にどういったところに課題を感じましたか?
Marble:普段プレイする環境とは違うオフライン環境への慣れもそうですし、メンタルも技術面も、僕的にはもう全部というか。ただ、技術面に関しては、「Worlds」に出ている以上みんな持っていると思うので、やっぱりメンタル的なところが大きいのかなと感じています。
――そうしたなかでも、「Worlds」で戦って手応えを感じたことや、自信につながったことがあれば教えてください。
Marble:「Worlds」に出ると、他の各地域のチームとのスクリムができるので、いろいろなチームとスクリムをして良い成績も出せました。本番ではその実力を出し切れませんでしたが、自分自身やチームが、世界に対して通用するんだなと認識することができました。
――本番だけでなく、スクリムでも多くの経験を得られたということですね。スクリムはどれくらいできたのでしょうか?
Marble:頻度で言えばそこまで多くはなくて、週に2回くらいなんですが、NAやブラジル、ヨーロッパのチームと試合をすることができました。アジアにいる以上、普段はできないヨーロッパ地域のチームとスクリムができるのは、すごく新鮮で楽しみでした。自分がどのくらい通用するのかが知れて、とても良い経験になったと思います。
――Marble選手にとって、今年はとても大きな経験を積んだ1年だったと思います。今シーズンを振り返っていかがですか?
Marble:この1年を走ってきて、Springは知識面でも技術面でも、まだまだ物足りない部分があったと感じていましたが、SummerはVstaさんと積極的にコミュニケーションをとって、スクリムでレーニング段階からゲームを動かしていくことが増えました。
スクリムでできないことは本番では絶対できないので、そういったアグレッシブなトレードができるようになったりしたことは良かったと思いますし、Vstaさんにすごく感謝を伝えたいです。
――今年の経験を糧に、次に叶えたいことや達成したい目標があれば教えてください。
Marble:自分が来年プレイヤーになるかは正直わからないですが、『LoL』に携われるような仕事はしたいと思っています。仕事ではなくても、YouTubeやSNSで自分が今まで教えてもらった知識を還元したりとか。日本サーバーを底上げしたくて、技術面などを成長させていきたいと考えているので、いろいろやってみたいですね。
――それでは最後に、応援してくださったファンの方にメッセージをお願いします。
Marble:「GAM」戦も「100T」戦も0-2で負けてしまって、とても不甲斐なく、応援してくださった皆さんに申し訳ない気持ちでいっぱいです。自分たちとしては、力を尽くしてやり切ったと思っています。
来年自分がどうなるかはわからないですが、できる限り『LoL』に携われる仕事をしていきたいと思っているので、チェックしてもらえると嬉しいです。1年間、応援ありがとうございました。
――Marble選手、ありがとうございました!
11月2日のグランドファイナルまで続く「Worlds 2024」
残念ながら「SHG」は敗退となりましたが、PCS地域代表チーム「PSG Talon」がプレイインステージを突破。「MAD Lions KOI」、「GAM Esports」、「paiN Gaming」、そして「PSG Talon」の4チームが次のスイスステージに進みます。
この後もスイスステージ、ノックアウトステージ、そして11月2日のグランドファイナルまで、世界トップチームによる激戦がくり広げられます。スイスステージ以降の開催スケジュールは下記の通りです。
・スイスステージ:10月3日~7日、10日~13日
・ノックアウトステージ:10月17日~20日、26日~27日
・グランドファイナル:11月2日
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