【EVO Japan】EVO Japan 2024を参加者目線でレポート 大会やBYOCに参加し、イベントを堪能してきました

【EVO Japan】EVO Japan 2024を参加者目線でレポート 大会やBYOCに参加し、イベントを堪能してきました

4月27~29日に有明GYM-EXにて開催された対戦格闘ゲームの祭典「EVO Japan 2024」に参加しつつ取材をしてきたので、参加者目線でレポートしていきます。

会場の有明GYM-EXは、ゆりかもめの有明テニスの森駅から徒歩3分程度の距離にある東京オリンピックの時に体操競技の会場として建てられたイベントホールです。前回の東京ビッグサイトと比べると新橋から二駅分遠くなったうえ、豊洲方面から乗り換えも視野に入れられる感じなので、微妙な場所でした。近隣にコンビニひとつないので、さすがにいろいろ不便な感じはします。

Day1は朝から開場待ちの列ができていました

初日は開場とほぼ同時に会場入り。筆者はメディア受付から入ったのですが、参加者、観戦者はとりあえずすぐに試合のあるプールAを優先的に入場させ、それ以外は別の受付で対応していました。開場から試合開始まで少し時間があるので、出展している企業ブースやフォトスポットなどを訪れている人が観られました。公式グッズを販売する物販ブースは、開場と同時に列ができ、人気が伺えます。お目当てはおそらく3万円のスカジャン。予想通り、午前中の早々に売り切れていました。他の物販も夕方を待たずほとんどが売り切れとなる盛況具合です。鉄拳ブースも同様にグッズが飛ぶように売れていました。

他にもアケコンやレバーレスコントローラーを販売するASIndo.proやVICTRIX、HORI、HITOBOX、Mad Catz、ボタンやレバーを製造するSANWAやセイミツなども人気です。

アケコンのデバイスであるレバーやボタンを製造するセイミツ
こちらもレバーやボタンでおなじみのSANWA

VICTRIXはアケコンを購入した人に刻印サービスを行っており、スポンサーをする忍ismのグッズの販売も行っていました。時間によっては忍ismのももち選手やチョコブランカ選手、ヤマグチ選手、ジョニィ選手、藤村選手がブースに居ることもあり、商品にサインを書いてもらっている人もおりました。

VICTRIXブース

ASIndo.proでは一部のアケコンとレバーレスが割引価格で販売しており、さらにテーブル一体型のアーケードコントローラーの試遊もできました。

ASIndo.proブース

HORIは今、オンラインでは品切れが続出し、見つかってもプレミア価格が付いているファイティングコマンダー OCTAが販売していました。しかも、相当数用意していたと見え、最終日の途中まで販売していました。最終的には完売したみたいです。人によってはOCTAが購入できただけでもEVO Japanに来た甲斐があったのではないでしょうか。ちなみに筆者もPlayStation対応版を購入しました。

HORIブース。奥に並べられているOCTAは飾りではなく、商品。これだけの数が用意されていました

あとは、リリース前のタイトルが試遊できるブースがいくつも出展しています。Riot Gamesが2025年リリース予定の『2XKO』やSNKがリリース予定の『餓狼伝説』シリーズの最新作『餓狼伝説 City of the Wolves(CoW)』、ブシロードゲームスからリリースされる人気漫画「HUNTER×HUNTER」の対戦格闘ゲーム『HUNTER×HUNTER NEN×IMPACT』の試遊台が用意。先着順でプレイすることができ、どのブースも列を作っていました。筆者も『2XKO』と『餓狼伝説 CoW』を試遊してきたので、それは別記事でレポートします。

Riot Gamesブース。『2XKO』の試遊ができました
SNKブース。『餓狼伝説 City of the Wolves』の試遊ができました
YouTubeコンテンツの「はらだのばぁー」がEVO Japanに再現。原田プロデューサーも居ました!

無敵時間やGRAPHTなど、格ゲーマー御用達のアパレルメーカーももちろん人気を博していました。Day3では無敵時間にNoモーション。のふたりが店番?をしており、サインや写真撮影責めにあっていました。

Day3にはほとんどの商品が完売となったGRAPHTブース
Day3の無敵時間ブースはNoモーション。のふたりが居ました

そして、EVO Japanの冠にも入っているロートZ!もブースを展開。巨大なロートZ!マンバルーンを撮影し、SNSに拡散するとガチャガチャをすることができ、ときど選手のステッカーが貰えました。さらにその横ではビーズクッションが敷き詰められた休憩所があり、いつ来ても満席状態となっていました。もしかしたら、EVO Japanでもっとも人気コンテンツではないかと疑うレベルです。

疲れた身体をクッションで癒やしに来る人が続出したロートZ!ブース

メインタイトル以外に、有志によるトーナメントであるサイドトーナメントも多く開催していました。アーケードゲーム機から古いコンシューマ機まで、さまざまなハードのさまざまなタイトルでトーナメントを開いており、これもEVO Japanならではの光景です。

さまざまなタイトルで行われたサイドトーナメント

有明GYM-EXの周りには何もないと前述しましたが、その点をフォローすべく、キッチンカーを大量導入していました。おそらく8台は居たのではないでしょうか。食事は館内で摂ることはできませんでしたが、キッチンカーの脇にある芝生や2階のバルコニー部分が食事スペースとして開放されており、混雑することなく、食事が摂れていました。

右奥の方にまだ4台くらいキッチンカーがありました

で、最初に言った通り、EVO Japan 2024には取材だけでなく、選手として参加もしています。しかも『鉄拳8』と『ストリートファイター6(スト6)』の2タイトル。どちらも1日を8つの時間に分け、混雑を緩和するようになっています。『スト6』の場合、ひとつのプールに12人前後が入り、同じ時間帯に64個のプールが同時進行します。5000人も参加者がいるので、試合をこなすだけでも大変です。で、筆者の試合時間は、『鉄拳8』は17:30から、『スト6』は20:30からとどちらも遅いプールでした。なので、それまでに取材できるところはバッチリ取材し、万全の体制で試合に臨むことができるわけです。

まずは『鉄拳8』から。初戦は参加者が現れなかったので、DQ(不戦勝)となりました。8人プールで2回戦からスタートだったので、あと1回勝てばプール抜け確定です。しかし、次の相手は海外勢。もちろん海外から参加するくらいなので、実力があるのは目に見えています。下段はガードするし、投げは抜けるし、もちろん浮かせ技はしっかりとガードしてきます。まったく良いところがなく、敗退です。あまりにもあっけなかったので、相手が何を使っていたかも覚えていません。ルーザーズ落ちしてもここから2回勝てばプール抜けはできるのですが、対戦相手はまたもや海外勢。しかもエディ。勉強不足過ぎて、何をどう対処すれば良いのかまったくわからず、こちらもあっという間に負けてしまいました。StartGGの予測だとルーザーズでプール抜けする予定だったんですけどね。

大会に参加する筆者

で、意気消沈している間もなく、今度は『スト6』です。今回も2回戦からとなっているので、2回勝てばプール抜けです。ここでもDQを期待しましたが、そんなことはなく、普通に対戦が始まります。対戦相手はJP。ちなみに筆者の使っているキャラクターはザンギエフ。JPが大の苦手です。それでもなんとか近づき、1セットを取ると、ここからはずっとシューティングモード。もはや近づくことがままならず、2-1で敗北となりました。

ルーザーズの初戦はディージェイ戦。JPほど不利ではないですが有利でもない相手です。お互いに1セット取り合う中、最後は壁際のインパクトからコンボを決められ敗北です。筆者のEVO Japan 2024は、結局1勝もできずに敗退です(DQ除く)。なんでしょうね。今回は取材がメインだったので、仕事のスタイルで参加したわけですよ。そのズボンがですね、なんていうか滑るんですよ。アケコンを膝置きしていると。で、スクリューのコマンドを入れるとアケコンが大きく滑るおかげでコマンドが成立せず、なんどもスクリューが出ない場面がありました。あれがちゃんと出ていれば勝っていたんだと思いますけどね。本当に。勝てる試合でした。まあ、言い訳はしませんけど。

とりあえず、こんな感じでDay1は終了です。せっかくなので、eスポーツカメラマンの志田彩香さんが撮影した写真をいくつか載せておきます。

チョコブランカ選手(撮影/志田彩香)
コスプレコンテストで優勝した千葉如水さん(撮影/志田彩香)
試合前に練習をする板橋ザンギエフ選手(撮影/志田彩香)
ライバルの試合を観戦するカワノ選手(撮影/志田彩香)
配信台でプレイするGO1選手(撮影/志田彩香)
オリジナル天板が見事なアケコンを披露するアールさん(撮影/志田彩香)
真剣なまなざしのヤマグチ選手(撮影/志田彩香)
個人的に注目株のうんす選手(撮影/志田彩香)
おそらくブランカ談義をしているNISHIKIN選手(写真左)とネモ選手(写真右)(撮影/志田彩香)
EVO Japanとはなじみ深いナウマン選手(撮影/志田彩香)
sako選手を見守るAkikiさん(撮影/志田彩香)
スタッフとしても頑張っていた石井プロ(撮影/志田彩香)
楽しげなぷげら選手(撮影/志田彩香)
気合いを入れるジョニィ選手(撮影/志田彩香)

Day2は引き続き『スト6』と『鉄拳8』と『ギルティギア ストライヴ』の予選です。『KOF XV』と『グランブルーファンタジーヴァーサス ライジング』と『ストリートファイターIII 3rd Strike』は予選と決勝トーナメントの両方があり、優勝者が決まります。

『スト6』はDay1の5000人から1500人程度に絞られていますが、それを2つの時間に分けて対戦します。プールの人数は24人前後とDay1の2倍近くになり、会場の対戦テーブルはかなり混み合っていました。試合が進むにつれ勝ち残っている選手の数は減っていきますが、選手が少なくなっても観戦者が増えるだけなので、あまり混雑具合は変わりませんでした。

Day2は、Day1に比べ、混み合っていました

Day2になって登場したのが、BYOCエリアです。BYOCとはBring Your Own Conputerのことで、まあ平たく言えばゲーミングPCとかコンシューママシンを持ち込めば、自由に遊んで良いよという場所です。モニターと電源、通信環境は整っているので、まさにゲーム機だけを用意すれば良いわけです。このエリアは前回よりも小さいことがわかっていたので、朝一に駆け込み、場所を確保しました。コミュニティの仲間がゲーミングPCを持ってきてくれて、そのあと、ずっと『スト6』で遊んでいました。筆者は取材が忙しく結局遊べませんでしたが、ちょくちょく立ち寄らせていただきました。確保したエリアには、Noモーション。のふたりや配信界隈で話題の修行僧、海外のストリーマーが遊びにきてくれて、結構賑わっていました。

我々コミュニティのBYOCエリアにNoモーション。のおふたりが遊びにきてくれました
えなこさんの撮影会にジャスティン・ウォン選手が訪れ、有名な片ハートの写真を撮影していました

こういった交流ができるのもオフラインイベントならでは。特にEVOのようにコミュニティの対戦会、イベントが元になっているものだとなおさらです。

試合が進んでいくと、『KOF XV』『グランブルーファンタジーヴァーサス ライジング』『ストIII 3rd Strike』と優勝者が決まっていき、『ギルティギア ストライヴ』『鉄拳8』『スト6』もDay3の決勝トーナメントに進出する6名が決まっていきます。残り人数が少なくなるにつれ、有名選手同士の試合が続き、3つある配信台はどこを観ても好カードとなっています。同時に歓喜と落胆の声が入り交じり、なんとも言えない感覚に襲われます。そして、祭りが終わりに近づいていることを実感します。

参加者はDay1・2のセットチケットとなっており、Day3は観戦チケットとして別枠で販売しているので、2日間でEVO Japanが終了する人も多いので、なお一層、そう感じさせるのでしょう。そして、Day3はトップ選手としてのプライドを賭け、世界一を目指す戦いが待っています。Day3の様子は、こちらをみていただければ。最後にもう一度、フォトレポートとしていくつかの写真を載せておきます。

イギリスの若き天才プレイヤー、エンディング・ウォーカー選手(撮影/志田彩香)
静かなる闘志を燃やす水派選手(撮影/志田彩香)
いつでもどこでもイケメンのガンファイト選手(撮影/志田彩香)
孤高のトラボ選手(撮影/志田彩香)
穏やかな表情のふ~ど選手(撮影/志田彩香)
凝視する竹内ジョン選手(撮影/志田彩香)
応援団扇を持参し、自らも大会に参加した倉持由香さん(撮影/志田彩香)
忍ismの頭領ももち選手(撮影/志田彩香)
本家EVO行きのクラウドファンディングも好調のJeni選手(撮影/志田彩香)
試合中とは違う優しげな表情の藤村選手(撮影/志田彩香)
目力の強いりゅうせい選手(撮影/志田彩香)
プレイヤーとしてもコーチとしても活躍する立川選手(撮影/志田彩香)
笑顔がまぶしいボンちゃん選手(撮影/志田彩香)
こちらも笑顔がまぶしいcosa選手(撮影/志田彩香)
もけ選手(写真左)とウメハラ選手(写真右)の試合には黒山の人だかりができていました(撮影/志田彩香)
配信台で対戦するPunk選手(写真左)ともけ選手(写真右)(撮影/志田彩香)
大舞台に強い印象の翔選手(撮影/志田彩香)
カメラに気づき笑顔を見せるガチくん選手(撮影/志田彩香)
いつも冷静な鶏めし選手(撮影/志田彩香)
実況と解説で大会を支えるハメコ。さんとハイタニさん
歓談をするあきら選手(写真左)とJr.選手(写真中央)とササモ選手(写真右)(撮影/志田彩香)

eスポーツを精力的に取材するフリーライター。イベント取材を始め、法律問題、eスポーツマーケットなど、様々な切り口でeスポーツを取り上げる。ゲーム情報誌編集部を経て、フリーランスに。様々なゲーム誌に寄稿しながら、攻略本の執筆も行い、関わった書籍数は50冊以上。現在は、Webや雑誌、Mookなどで活動中。近著に『みんなが知りたかった最新eスポーツの教科書』(秀和システム刊)、『ゲーム業界のしくみと仕事がこれ1冊でしっかりわかる教科書』(技術評論社刊)。@digiyas

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