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【VALORANT】初心者でも楽しめる初めての観戦|大会配信の手引き

VALORANT

昨今、注目度が高まっている『VALORANT』の競技シーン。

プロリーグや配信者の配信など、試合観戦を楽しむ機会が増えており、”見る専”と呼ばれるゲームをプレイしていなくても観戦を楽しむ人が増えてきました。

今回はそんな、VALORANTの試合観戦を楽しみたいけどよくわからない! という初心者の方向けに、配信画面の見方から試合をより楽しむ方法まで徹底解説していきます!

VALORANTの基本的なルール

初めに、VALORANTの基本的なルールについて解説していきましょう。

VALORANTは5対5のタクティカルシューティングゲームです。サイトと呼ばれるエリアに「スパイク」(爆弾)を設置するアタッカー側(攻撃)と、それを阻止・解除するディフェンダー側(守り)に分かれてゲームが進行します。

A,B両側の黄色み掛かっている部分がサイトです。このエリア内であればスパイク
を設置できます。© RiotGames

12ラウンドで攻守を交代し、13ラウンド先取したチームの勝利となります。24ラウンドを終えて12対12の場合、オーバータイム(OT)に突入します。

オーバータイムでは1ラウンドごとに攻守が入れ替わり、2ラウンド差がついたら試合が終了します。

アタッカー側の勝利条件

・時間内に相手チームを全滅させる。

・時間内にスパイクを設置して、爆破させる。

ディフェンダー側の勝利条件

・時間内に相手チームを全滅させる。

・時間内に相手チームにスパイクを設置させない

・スパイクが爆発する前に解除する。

以上が各ラウンドの勝利条件です。一見シンプルなルールですが、非常に奥が深いゲームです。

大会特有のルール

『VALORANT』の公式大会である「VALORANT Champions Tour」(以下、VCT)などの大会には、通常のゲームとは異なるルールがいくつか存在します。

マップの選択

大会中のマップ選択の様子。引用元:『VCT Pacific – Kickoff – Groups – Day 3』© RiotGames (https://www.youtube.com/live/5xsf-YZfb2s?si=n3Z8Pb9IohwOnBm4)

VALORANTには現在(2024年2月20日)10個のマップがあります。その中から3つのマップを除外し7つのマップが常時プレイ可能となっています。(パッチにより7つのマップの内訳は変更されます。)

大会ではこの7つのマップからプレイするマップを両チームが選択します。

方法は大会にもよりますが、基本的にはバン(追放)ピック(選択)を交互に行いプレイするマップを決めます。最後に残ったマップはディサイダーマップとなり、最終マップに選ばれます。

相手の得意マップをバンするのか、自分たちの苦手なマップをバンするのかなど、マップ選択の時点から戦いは始まっています!

タイムアウト

引用元:『VCT Pacific – Kickoff – Groups – Day 2』© RiotGames (https://www.youtube.com/live/5xsf-YZfb2s?si=n3Z8Pb9IohwOnBm4)

大会には各チーム基本2回(OTに突入した場合+1回)のタイムアウトの権利が与えられます。このタイムアウト中には1分間、コーチと戦術的な相談が可能です。

タイムアウト後、戦術にどんな変化があるのかなど注目してみるとより楽しめるようになります。

テクニカルポーズ

回線トラブルや音声トラブル、機器トラブルなどの問題が生じ、配信やゲーム進行に問題が起きた際にはテクニカルポーズが入ります。

特に大会初日だとテクニカルポーズが入りやすく、予定していた時間に試合が終わらないことも多くあります。

テクニカルポーズ中はゲームの操作はもちろん、選手やコーチとの会話も禁止されています。

2月17日(土)の試合では音声トラブル等が発生し、第1試合の終了が予定時刻から5時間を超えるなどの問題が発生しました。

配信画面(UI)の見方

ルールを把握したところで、初心者の人を悩ませる配信画面(UI)の見方について解説していきます。

VCTの配信画面を参考に見ていきましょう。

①マップピック・結果

今試合のマップピック、結果が表示されています。

②ミニマップ

各選手の配置やアビリティの設置位置などを見ることができ、試合の大まかな流れを把握できます。

③プレイヤー

選手名、エージェント、所持アビリティ、マネー、HP、ウルトポイントが確認可能です。デスするとモノクロの表示に変わるため、誰が生き残っているのかも確認可能です。

④制限時間

現在のラウンド、残り時間が表示されます。また、スパイクのマークの横にある矢印の示す方がアタッカー側です。

⑤スコアボード

両チームの取得ラウンド数が表示されます。赤い方がアタッカー側、緑はディフェンダー側となっています。

⑥選手のワイプ

表示される数字はキル数/デス数/アシスト数の順番に並んでいます。

⑦現視点のプレイヤー情報

現在表示されている選手のHPやアビリティ状況が見れます。

※⑥と⑦は必ずしも一致するわけではありません。

基本的なUIは以上の7つです。初心者の方は③プレイヤーと⑤スコアボードに注目して「今は何対何なのか」「誰が生き残っていて人数状況は?」などを把握出来れば問題ないでしょう。

もう少し観戦に慣れると、誰にどのアビリティが残っているのか、ミニマップを見てどんな戦術を組み立てているのかがわかるようになってきます。

試合の進行を把握しよう!

配信画面(UI)の見方がわかれば、あとは試合に集中するだけです。

しかし、VALORANTは試合に緩急があり観戦歴が長い人でも「今何が起きた!?」なんてことも多くあります。

ここで紹介することを頭に入れておくだけで状況把握がグッと楽になるでしょう!

アタッカーとディフェンダーは?

観戦に慣れていない方が混乱しがちなのがこの、アタッカーとディフェンダーについて。VALORANTの公式配信ではどちらか一方のチームに焦点を当てる事はなく、2チームがごちゃごちゃになってカメラに抜かれます。

そのためアタッカー側のチームを見ていた次の瞬間には、ディフェンダー側のチームに切り替わってるなんて事が常に起こります。

アタッカー側は”“、ディフェンダー側は”“である事は変わらないため、色で判別できるようになりましょう。試合が開始したら「応援しているチームはアタッカースタートだから前半は赤だ!」と意識しておくだけで観戦の楽しさもアップします。

視点のLaz選手はディフェンダー側なので相手は赤で表示されている。引用元:『VCT Pacific – Kickoff – Groups – Day 2』© RiotGames (https://www.youtube.com/live/5xsf-YZfb2s?si=n3Z8Pb9IohwOnBm4)

ミニマップをフル活用しよう!

ミニマップでは、選手の動きや視界、アビリティの設置位置確認できます。配信画面では1人の選手の視点しか映らない一方で、ミニマップを見れば全体の動きを把握できます。

引用元:『VCT Pacific – Kickoff – Groups – Day 2』© RiotGames
(https://www.youtube.com/live/5xsf-YZfb2s?si=n3Z8Pb9IohwOnBm4)

上記画像を例に、簡単に説明していきましょう。選手の配置だけでも「ディフェンダー側はBのメインに3人で詰めようとしているな。逆にAサイトは奥の方で2人固まっているぞ。つまり、Aサイトにあえて入らせて、表と裏から囲もうとしているのか!」などの情報が得られると思います。

観戦に慣れてきたらアビリティやウルト状況も踏まえて考えるとさらに状況がわかりやすくなるでしょう。

武器状況を把握しよう!

ゲーム中の購入画面。© RiotGames

VALORANTにはマネーシステムがあり、ラウンドごとにお金を払って武器やアビリティを購入します。取得できるお金はラウンドの勝敗、キル数、スパイクの設置・解除に応じて変わります。

余ったお金と使わなかったアビリティは次のラウンドに引き継ぎ、生き残ったプレイヤーの所持している武器も持ち越されます。攻守が入れ替わる13ラウンド目にはリセットされます。

そのためお金に余裕がある場面や、満足のいく武器を買えない場面もでてきます。

用語解説

・フルバイ
必要な武器とヘビーアーマー、全てのアビリティを購入すること。

・エコラウンド
お金を節約したラウンド。次のラウンドでフルバイをするためにエコを行うことが多い。このエコラウンドでもラウンドを取得できると流れを呼び寄せることができる。

・セカンドバイ
2ラウンド目(第2ラウンドと第14ラウンド)で武器を購入すること。基本的には1ラウンド目のピストルラウンドをとったチームがセカンドバイをする。

・調整バイ
次のラウンドでバイできるようにお金を調整し、武器を購入すること。

・ヒーローバイ
エコラウンドの時に1人だけ武器を購入すること。クレジットに差は出てしまうが上手くいけば大儲け。

初心者でも試合配信を最大限に楽しむ方法

シンプルなルールながら奥が非常に深いVALORANT。もちろん撃ち合いだけに注目して勝ち負けを楽しむこともできますが、ここでは試合観戦をする上で頭に入れておきたい事を紹介します。

チームを知ろう!

戦っているチームがどんなチームなのか、どんな選手がいるのか、どんな背景があるのかを知っているとより観戦が楽しめるようになるでしょう。

VALORANTの日本公式YouTubeチャンネルでは、VCT PACIFICに出場するチーム紹介動画が上がっています。このほかにもネットにはチーム紹介動画や記事がたくさん上がっているので調べてみると面白いでしょう。

引用元:『ZETA DIVISION公式X(旧Twitter)より』© GANYMEDE

🇯🇵ZETA DIVISIONが世界3位に輝いた「VCT 2022 Stage1 Masters」では、開幕戦2マップで26対5と完全に封じ込まれた🇰🇷DRX相手にリベンジを果たすなど、感動のドラマが沢山ありました。

選手のスタッツを知る!

スタッツとは選手の成績の事です。もちろん成績が全てではありませんが、初心者のうちはこのスタッツを調べる事でより楽しめるようになるでしょう。

vlr.ggというサイトでは過去の大会の結果やスタッツなどをデータベース形式で閲覧が可能です。

キル数が多い選手を調べて、撃ち合いに注目してみたり、アシスト数が多い選手に注目してアビリティの使い方に注目してみたりするのもいいでしょう。

用語解説

・K:D
キルとデスの比率。1デスに対してのキルがどれくらいかの指標となる。

・FB
ファーストブラッド。ラウンドを通しての最初のキルの事で、VALORANTにおいては非常に価値が高いキル。

・ACS
アベレージコンバットスコア。与えたダメージやアシスト、キルから算出されるもので「撃ち合いでの貢献度」を示す指標となる。

・KAST
キル・アシスト・生存・トレードが発生したラウンドの割合のこと。無駄死にの少なさを示す指標となる。

まとめ

今回はVALORANTの大会を観戦してみたい初心者の方に向けての解説をしてきました。

慣れない配信画面や特有の専門用語などが多く、純粋に楽しめない方も多いかと思います。今回紹介したことを踏まえて、現在行われている大会や過去の配信等を見ていくうちにだんだんと慣れてくるでしょう。

VALORANTの最高の瞬間、そして日本のチームが優勝するその時を一緒に観戦しましょう!